文化住宅という建築物がありました。
和と洋が奇妙にマッチしている昭和の住宅です。
ぼくの同級生にそんな家に住んでいる子がいました。
医者の息子です。
玄関を入ると必ずといっていいほど、右か左に書斎件応接間がありました。
そこには出窓があり、椅子があり、本棚があり、まあ、文化の香りがする訳です。
たぶんそんな空間に置かれていたような文箱を見つけました。
学校の先生でも使ってたんでしょうか。
なにか西洋のアカデミズムを感じます。
蓋を取ればこんな感じ。
筆記用具とか便箋とか、お札も入れてたかもしれませんね。
玉手箱ではありませんが、昭和の厳かな空気が一瞬、放たれたように思いました。